CEILING FAN x FUNファンのある風景

#014 Island of Love~江ノ島「Aloha Beach Cafe」

Aloha Beach Cafe [神奈川・江ノ島]

まだまだ寒い春三月。それでも春休みに入ると江ノ島を訪れる人の数は目に見えて増えだす。彼らが目指すのは江島神社。そして展望台。弁天橋を渡るとそのまま仲見世通りに吸い込まれ、煎餅や饅頭を買って、名物のしらす丼の店に並んで……というのが江ノ島観光のメインコースだ。

スローでロコな島

参道入口の青銅の鳥居をくぐらずに、車道に沿って左手へ進むと、こちらは観光コースからはっきりと外れた場所で、人通りはグンと一気に減る。と、そこへ現れるのがこの「Aloha Beach Cafe(アロハビーチカフェ、ABC)」だ。

国道134号線沿いに並ぶハワイアンと比べるとずっとこじんまりとした店である。それでも席数は50ほどあるので小さくもない。でも大きくもない。店舗は建物1階部分。上は大家さんの住居。ガレージを改造したような店の入り口部分がカッコいい。半分”戸外”な造りだが、天井にファンが2台回っている。ハワイの郊外にありそうなのんびりした光景だ。

主要コースから外れるとは書いたが、しかしカフェの先には有名なヨットハーバーがある。2020年の東京オリンピックでセーリングの会場になる場所だ。1964年の東京オリンピック開催時に整備された国内有数の施設である。3年後の大会前後にはきっとこの辺りもにぎわうだろうが、普段はクルマで来た観光客が通るぐらいで、のんびり静かな一画だ。逆にそのスローな空気が、ハワイアンなカフェをやるにはちょうどよい場所かも知れない。

しらすパンケーキ

3月時点の店長は齊藤絵利花さん。まだ22歳。平日は開店から閉店まで終日一人でこなしている。オフシーズンには客足のまばらな日も少なくない場所柄。話し相手のいない独り仕事は「寂しくないか」と尋ねると、「楽しいですね、江ノ島ではたらくの」との返事だった。

「ここだからできる」隣の店とのあいさつや近所付き合いがあるという。島唯一の郵便局に両替へ行く途中、声をかけられたり、立ち話をしたり。島外からクルマで通勤する絵利花さんだが、島で働くうちに、島暮らしのそんな一体感に自然と打ち解け、今やすっかり親しんでいるらしい。

不思議とクレームが起きない店だとも絵利花店長。夏場など混み合う時にはそれこそ何時間と客を待たせることもあるのだが、それでもお客さんに怒られたことは3年働いていて数えるほどしかないという。きっとそれは島の持つおおらかな空気と癒しの力の成せる業だろう。江ノ島は女神の島すべてを許し包み込む「愛の島」であるかも知れない。

メインのメニューはパンケーキ。中でも目を引く名物が「しらすパンケーキ」1,500円。パンケーキ3枚の上に釜揚げしらすが「ふわっと」山盛りに盛られている。山の底には大根おろし。その下になぜか”はんぺん”。大葉。黄色いしらすは油で揚げたもの。周囲のソースは焦がしバター醤油。大根おろしがサクサクと好いアクセントになっているところへ、添えられた甘口醤油を垂らしていただく。満腹必至のボリューミーな一品だ。

ほかにしらすを使ったごはんものや、食べ歩きできる「江ノ島開運ドッグ」などもある。ドッグは「トンビに注意」と店長。向こうで悲鳴が聞こえたと思ったら「トンビにさらわれた後だった」という事故が「よくある」そう。

マルラニハワイ

さらにスーパーフード“アサイー”を使ったスムージーやハワイのビール、カクテルも人気。これらメニューを発案したのは美容研究家であるオーナーの輝咲翔(きざき・しょう)さん。輝咲さんはその半生が漫画になり、さらにテレビドラマ化もされたほどのユニークな経歴の人で、今は日本とハワイを行ったり来たりの生活を送っている。ABCはその輝咲さんが経営する天然石の店「MALUNANI HAWAII(マルラニハワイ)」プロデュースの店だ。

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そんなABCには店内外あわせて5台のファンが回っている。店の大きさからすると結構な数だ。それゆえか、いつもなら「誰もその存在に気づかない」シーリングファンに対し、ココでは「かわいい!」という声が若い女の子から上がっているという。さすがは開運と癒しのパワースポット! シーリングファンが女子にも受ける島――それが江ノ島!

店舗情報
店舗名 Aloha Beach Cafe [神奈川・江ノ島]
住所 神奈川県藤沢市江ノ島1-6-8
電話番号 0466-47-7794
営業時間 10:00~18:00
定休日 年中無休
HP http://alohabeachcafe.com/
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